ほんのすこしだけ

旅をしていると、
時々、いつまでも居たくなるような安宿に出会う。
ガンジス川沿いのバラナシのゲストハウス、
砂漠の町ジャイサルメールの宿、
カリブ海の港町カルタヘナのホステル、
メコン川を望むヴィエンチャンの宿、、、

 

その宿たちは、小さな部屋にベッドと不十分な明かりぐらいしかないけれど、
テラスや屋上があって、見晴らしが良いのが共通点。
屋上に座って時間を過ごす。

 

眼下の村の(町の)リズムが聞こえる。

チャーイを売り歩く青年の声や、走り去る原付のエンジン音、
姿も知らない鳥たちの鳴き声、凧揚げに興じる子供達のはしゃぎ声。

 

向こうに、雄大な自然が広がる。

朝日の昇るガンジス川やどこまでも続くタール砂漠、
海賊船が通りそうなカリブ海は4色の青。
夕日の沈むメコン川には黄金の道。

 

そこで、ゆっくりとコーヒーを飲んだり、果物を食べたり。
瞑想したり音楽を聴いたり。
そんな素朴な時間が、じつは旅のハイライトのひとつです。
今いる宿もそのひとつ。
テラスからはアティトラン湖の見晴らし。
朝日は湖の向こうの山から昇って、きらきらと輝く湖の上には漁をしている様子の小舟。

 

グアテマラ。こんなにも心地いい場所。
反面、様々な問題がある。聞かなかったことにはできない。
政治、民族、環境、教育、、

 

絶望してしまいそうなほどの問題がある。
心が澄みわたる場所や出来事がある。

 

どこでもそうだね。日本も同じだ。

 

綺麗ごとだけではいかない世界。
けれど、捨てたもんじゃない世界。

 

水面を見つめながら、考えを巡らす。
「今、自分は何をすればいいのか?」
「これで本当に良かったのか?」

こんなに綺麗な景色を前にしても、
答えは出ないんだな、やっぱり。

 

旅を続けよう。不安を携えて。

「ほんのすこしだけ誰もが 恵まれていたら
競争は無くなるのかな? 未来は変わるかな?

ほんのすこしだけ大きな 星に生まれてたら
戦争は無くなるのかな? 世界は変わるかな?

ほんのすこしだけの知恵が 僕にもあったら
時に正義は人を傷つける それに気付けるかな?

ほんのすこしだけ僕らに 勇気があったら
怒りや不安や苛立ちに 立ち向かっていけるかな?」

ーーー ほんのすこしだけ / caravan ーーー
【ニコニコ動画】

 

ところで先日の日本の話題、
安保関連法案反対のことと、それに対して「私は戦争に反対はしません。負の感情だから」というタイムライン。
引っかかった。
戦争に反対することが、平和に繋がらないとは思えないんだ。

平和を祈ること、大切に想う価値観で日々を営むこと。
間違っていることに直接NOの意思表示をすること。
どちらもしたいなと思う。logotatsuya-01

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