days in Okinawa

沖縄での生活が始まって数ヶ月。

 

太陽の光が日に日に強くなって、海が気持ちいい。

台風が来れば、体当たりしてくるような雷雨。

ひと呼吸ごとに、湿った濃厚な空気を身体に取り込んで、

自然の力を近く感じる、そんな日々。

 

エアコンのないアパートで達哉と二人暮らし。

新婚って浮かれた気分というよりも、

ちょっと背筋がしゃんとしたような、落ち着いた気分。

同じリズムで寝て、起きて、一緒にご飯を食べて。

ハーリーを漕いで、畑を借りて、海でゆっくりして。

好きな人の手がすぐ側にある、そんな毎日。

 

目指す先は、暮らしを紡ぐこと。

衣食住を自分たちの手に、少しずつ戻すこと。

先人の知恵や技術、つまり伝統を受け継いでいくこと。

 

そんなこんなで、

 

佐野夫妻は来年の春、世界放浪に出発します。

世界中で、染織、食と農、建築、音楽。

知恵や技術、伝統をどんな形で受け継いでいるのか。

どんな形になって、暮らしの中に織り込まれているのか。

 

旅という形を選んだのは、純粋に旅が好きだから。

一日が始まる時のあの、

何が起こるかわからないあのワクワク感。

自分と異なるものと触れ合い、気づくこと。

そしてその後の膨大なほどの、自分と向き合う時間。

 

以前は、双六のように、知らない場所に行って、

知らないことを知って。

それはそれで楽しかったけど、

今度は、より深く土地や人々に関われるようにしたい。

 

沖縄での一年間、一日一日を大事に。

互いのやるべきことが、より明確に、より具体的になって、

達哉は、建築士の試験に向けて猛勉強。

祥は、沖縄伝統織物の研修生に。

しゅくしゅく学び、すくすく育まれて。

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